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2016年8月15日月曜日

現代F-1パワーユニット開発競争のカギは、HCCI?

来期のF-1グランプリはレギュレーションが大幅に変更され、タイヤ幅が大きくなるなど、見た目から大きく変わることになる。パワーユニットについての規定もいくつもの変更があるが、新しい規則の一つに、「幾何学的圧縮比が18以下」という規定があるようだ。
圧縮比18なんて、ディーゼルエンジンならともかく、ガソリンエンジンでそんな高い圧縮比があり得るのだろうか?と疑問に思ったのだが、そういう規定が定められるということは、おそらく現行のパワーユニットの圧縮比がそれより高いと推測されるのだということだ。

複数の専門誌の情報によれば、HCCIという新技術が関係しているようだ。
最強のメルセデス、フェラーリ、そして恐らくルノーも使っていると考えられるという。ホンダも使っているようだけど、どのメーカーもはっきり表明していないようだ。
HCCIとは、一体何だろうか?

調べてみると、HCCIとは、「予混合圧縮着火」のことらしい。「ガソリンと空気を混合(予混合)させて、一定の圧力と温度環境下にすることで、自発的に着火をさせる仕組み。ディーゼルエンジンに近い方式」ということだ。ただし、ディーゼルエンジンの場合空気だけを吸入して、圧縮した後に燃料を噴射するのに対して、HCCIエンジンの場合あらかじめガソリンと空気を混合してあるから、ムラがすくなく不完全燃焼が起きにくいというメリットがある、という。

だから自発的に着火するところまで温度を上げるために高圧縮が必要になるということは理解できるし、超高圧縮で燃焼を行うことが高効率になるというのも分かる。ただ、ノッキングとの関連はどうなるんだろう?

F-1では、実際には走行での負荷に従って、圧縮(自然)着火を従来のスパークプラグによる着火と組み合わせて使用しているようだ。燃焼室の上部に副燃焼室状のものがあるらしいという情報もある。燃焼効率が大幅に向上し、ノッキング限界点ものびるという情報もある。いずれにせよ、このあたりの技術が今のパワーユニット開発競争のキーポイントになるようだ。

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