ハードバップの代表的な名盤といわれるマイルスのウォーキンの、3曲目に入っているこの曲は、冒頭2曲とは打って変わってデリケートなフィーリングを持っている。ややアップテンポな曲調の上で、マイルスのソフトなミュートトランペットが響く。そのソフトなフィールが、マイルスの次にソロを吹く白人サックス奏者のデイヴ・シルドクラウトに引き継がれる。
マイルスは、腕のいいミュージシャンなら肌の色が何色でも雇う、という考え方のようで、この少し後に白人ピアニストのビル・エヴァンスをコンボに入れたが、その時はファンからのバッシング等もあって、長続きしなかった。しかしこのマイルスの姿勢が、音楽性の幅を大きく広げていることは間違いない。