pinterest

2014年1月5日日曜日

マツダへの期待!ロータリーエンジンによるレンジエクステンダーEV

かつてルマン24時間レースを制したことすらあるロータリーエンジンは、世界中でマツダだけが製造している(いた)特殊なエンジンだ。普通のガソリンエンジンのように燃料の爆発力で往復運動を生み出し、それを回転運動へと転換するのではなく、爆発力から直接回転運動を生み出すため、高回転までスムーズに回るという特徴を持つが、環境性能と燃費性能の要求の高まりとともに、ついに生産終了となっていた。
そのロータリーエンジンを、電気自動車のレンジエクステンダーとして復活させる技術がマツダから発表されたという。

マツダ技術説明会 ロータリーエンジンによるレンジエクステンダーとしての可能性(レスポンス)

電気自動車は既に数多く商品化されており、ガソリンエンジン等にくらべてコンパクトでトルクが厚く、発熱や騒音・振動の少ない電気モーターで自動車を動かすという技術については本来難しいものではないのだが、その最大の課題は航続距離と、充電インフラをどうするか、ということである。その解決方法として考えられるのが、レンジエクステンダーという方法であり、電気自動車に小型の発電専用のエンジンを搭載してウィークポイントである航続距離を延ばすという方法だ。その考え方としては、シリーズ式ハイブリッドに近く、動力はモーターのみでまかない、エンジンを発電専用にすることで、エンジンの一番おいしいところ、効率の良いところを使え、エンジンを駆動力として使うために必須の複雑な変速装置を省略できるというメリットがある(トヨタプリウス等はこれとは違って、エンジンとモーターを共に動力にも使うパラレル式ハイブリッドである)。三菱アウトランダーPHEVと、ホンダアコードは、形の上ではパラレル式ハイブリッドだが、実質的には変速機を持たず、シリーズ式ハイブリッドにかなり近い。

レンジエクステンダーとしてのロータリーエンジンの強みは、静かであること、コンパクトさ、そして、多様化する燃料に対応ができるということだ。ガソリンのみならず、天然ガスやシェールガス由来の燃料、バイオ燃料、さらには水素燃料にも対応が容易であることは、将来的に大きな強みとなる。
静かさについては、以下の試乗レポートを参照いただきたい。

マツダ ロータリーエンジン搭載「REレンジエクステンダー」試作車 試乗レポート

電気自動車として走りつつ、発電のためにエンジンが始動してもほとんど気付かないというのは、まさにロータリーエンジンならではのメリットといえる。

マツダという会社は、ロータリーエンジンを商品化した世界で唯一のメーカーであることのみならず、レシプロエンジンの技術面でも、内燃機関としての本質的な効率化を狙ったスカイアクティブ等独自の取り組みを見せており、大いに注目されて良いのではないだろうか。




0 件のコメント:

コメントを投稿