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2018年11月12日月曜日

ジュラルミンの機体

これだけの高度だと、当然空気は薄くなるが、機内の気圧は0.8気圧ほどに保たれている。地上にいるよりは気圧が低い影響で、味覚が鈍くなるという。機内食が美味しく感じられないとすれば、この影響もあるのだ。

なぜ1気圧にしないのかというと、機内と外の気圧差を大きくするには、それだけ機体の強度を上げる必要があり、機体が重くなる。

重くなった機体を飛ばすには、余計に揚力を発生させる必要があるから翼は厚みを増さなければならない。発生する揚力が大きければ空気抵抗も大きくなるので、エンジン出力を上げる必要があり、燃料の消費量も増えることになる。

要するに0.8気圧はまあまあの快適性と効率の妥協点ということになる。

基本的に飛行機の機体の材質はジュラルミンとよばれる、アルミベースの合金だ。軽金属なので小さな負荷でもわずかずつ金属疲労が蓄積され、いずれは破壊につながる。かつてある墜落事故の際、機内の気圧を保つための圧力隔壁が金属疲労のために破壊されて墜落につながったといわれていたのが記憶に残っている。



機体が溶接ではなく、基本的にリベット留めで組み立てられるのは、溶接の熱による劣化を避けるためだろう。スポーツカーメーカーのロータスのアルミバスタブフレームと同じ考え方だ。

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