このアメリカGPで使われているサーキット・オブ・ジ・アメリカズのレイアウトはなかなか面白い。メインストレートの終わりがかなり急な登り坂になっており、登りきったところのファーストコーナーがヘアピンという特殊な構成になっている。全体的に高低差が大きく、F-1が行われるサーキットでコースの高低差が大きいのはスパ、鈴鹿、そしてこのサーキットは3番目だという。
コースの高低差というのは意外と走り方に影響が大きく、レースを面白くしている。
余談ながら、フォーミュラEがいまいち面白くない理由の一つはここにあるような気がする。
フォーミュラEは大きな都市の中心街で行われるからだいたいアップダウンがない。F-1でも使われるモナコのコースは例外的に起伏に富んでいるが、フォーミュラEで使われるのはF-1のコースの一部で、大きなのぼり下りのある部分はカットされたショートコースが使われる。
登り坂はEVだとエネルギー的に厳しいのかもしれないが、のぼりがあればその分下りがある。下りでいかにエネルギー回生をできるか、という技術競争は有益なはずだ。
決勝レースの方は、キミ・ライコネンがかなり久しぶりの優勝を飾った。ドライバーズタイトル2位のセバスチャン・ベッテルは良いところがなかったが、ルイス・ハミルトンのタイトル決定は、ライコネンの好スタート、序盤のVSCで早めにタイヤ交換したハミルトンの作戦が結果的にマイナスになったこと、終盤にフェルスタッペンがハミルトンの追撃を阻止したことによって阻まれた形だ。終盤のライコネン、フェルスタッペン、ハミルトンの接近戦は確かにスリリングだった。
アメリカのレースといえば、インディ500やNASCARシリーズでおなじみのオーバル(楕円)トラックが伝統的だが、近年はオーバルコースのレースより、ヨーロッパ流のサーキットでのレースの人気が高まってきているという。ゲームの影響らしい。確かに、オーバルトラックの面白さや迫力は、ゲームでは伝えづらいかもしれない。
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