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2024年7月30日火曜日

ものすごい領域に入っているF1の高速燃焼技術

 Autosport誌9月号には、創刊60周年の大特集の第1弾としてモータースポーツ革新技術[F1編]が掲載されている。

モータースポーツ、特にF1はやはりヨーロッパのものだということを改めて認識した。日本発のイノベーションは事実上、第2期ホンダがはじめたテレメトリーぐらいだ。

そしてそのホンダも苦労した革新技術「高速燃焼」についての内容が印象深い。

2014年からのパワーユニットのレギュレーションに、メルセデスがいちはやくソリューションを見出した一方、ホンダは苦戦に苦戦を重ね、メルセデスはもちろん、他のヨーロッパのサプライヤーに対しても後れを取った。その技術的鍵となったのが「高速燃焼」だ。

ホンダが孤軍奮闘した一方で、ヨーロッパ勢はパーツのサプライヤーや人材を介して技術情報が環流していたらしい。

今、モーターサイクルのMotoGPの世界で同様のことが起こっているのではないか。約半世紀にわたって競技を席捲しつづけた日本勢がイタリア勢に対して大苦戦している。

高速燃焼という技術を、市販車に使っているのは今のところマセラティのみ、しかも高負荷時に限定的に使うだけ。それと副燃焼室は使わないがかなり似た原理を使うマツダ、こちらも使える領域は限定的でしかも高コストなので、どの程度一般車に使えるか、ビジネスとして成立するのか不透明ではあるが、この内燃機関の最先端技術がものすごい領域に入っている一方で、ヨーロッパの業界は脱内燃機関を明言していた。それを今になって手のひら返ししつつあるのも、ヨーロッパ勢の政治的な底知れなさだ。




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