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2018年6月29日金曜日

四ツ谷のジャズ喫茶「いーぐる」の続き

さて前回書いたように、先日久しぶりに四ツ谷の「いーぐる」に行ったのだが、地下にある店に入る階段のところで聴こえてきた音は、今回は、ジャズというよりはなんだか民族音楽のような楽器音と合唱で、店の扉を開けて店内に入っても、同じ音が流れていた。フリージャズ系のアーティスト、ドン・チェリーのレコードだった。ラッパ吹きのはずなんだけど、ラッパらしき音もなかなか聴こえてこない。

しばらくこのエスニック風の音に身を委ねる時間が続いた後、次にかかったのは「ザ・キャッツ」というアルバムで、コルトレーンのテナーとケニー・バレルのギターという、聞き覚えのあるコンビだ。後で調べてみると、ピアノのトミー・フラナガンが実質的なリーダーのセッション版らしい。1957年録音で、コルトレーンは初期のころということになる。ややラフな印象の演奏だけど、コルトレーンはこれぐらいの雰囲気のほうが聴きやすい。そして、コルトレーンとケニー・バレルの組み合わせはこの時からなかなか良かったんだと実感。

そのあとは、ザ・グレート・ジャズ・トリオの「ラブ・フォー・セール」というアルバムだ。ピアノのハンク・ジョーンズはチャーリー・パーカーとも重要な録音を残している大ベテランで、たまたま最近関心を持っていたところだった。そしてドラムは夭折の天才トニー・ウイリアムズ、やられた、という感じ。さっきの「ザ・キャッツ」とこれ、この2枚でごちそうさま、という選曲だった。

さて、「ザ・キャッツ」で聴いたコルトレーンとケニー・バレルの組み合わせで後に録音されたのがこの名盤。私も長年愛聴してきた1枚だ。



ケニー・バレルはブルージーなギタリストと言われるが、面白いのは、ここではケニーバレルがブルージーに聴こえないこと。コルトレーンがブルージーな要素とは異質なプレーヤーだからかな。

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