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2017年10月2日月曜日

F-1マレーシアGP レッドブルの復活とルノーの底力

マレーシアグランプリでレッドブルのフェルスタッペンが優勝、リカルドが3位に入った。レッドブルがシーズン後半にきてようやく持ち直してきたようだ。シーズン前半の不調の原因が、風洞の問題であることが明らかにされた。空力の天才、エイドリアン・ニューウェイを擁するチームが、その空力開発のための風洞に足を引っ張られていたというのは何とも皮肉な話だが、原因が明らかになってすぐに力をつけてくるところは、さすがだ。

ルノーエンジンもメルセデス、フェラーリには敵わないとしても、何とかなっているというところだろうか。

来期、マクラーレンはエンジンをホンダからルノーに変更する。ホンダは今年マクラーレンにさんざんたたかれたあげくに契約解消され、来年はトロロッソのマシンに載ることになった。それが決まってからホンダも調子を上げてきているから、ホンダはマクラーレンに後悔させたい、というようなことを言っているが、さあどうなるか。

ルノーも2015年にはたたかれた。それこそ今年のホンダ並みにたたかれたといっていいだろう。

当時ルノーエンジンの不調に苦しんだレッドブルはさんざんルノーをたたいたあげく、ルノーエンジンは使わないといったのに、他のエンジンが手に入らず、やむなく名義をルノーではなくTAGホイヤーとして、実質ルノーエンジンを使い続けた。
そして、翌シーズンの2016年、もうだめかと思われたルノー(名義上はTAGホイヤー)は持ち直し、コンストラクターズタイトル2位を獲得したのだ。

ルノーには底力がある。
ルノーがF-1への挑戦を開始したのは1977年、F-1でのターボの先駆者として、当時誰もやらなかった挑戦を続け、ついにターボエンジンではタイトルを取れなかったが1986年まで活動を続けていた(ターボエンジンでコンストラクターズタイトルを最初に取ったのはフェラーリ、ドライバーズタイトルはブラバムのマシン、BMWエンジンのネルソン・ピケ)。当時のレギュレーションで自然吸気の半分の排気量というハンディキャップに対する挑戦は当初全く実らず、揶揄されながらも続けたその方向性は、その後ターボが圧倒的な強さを発揮することによって正しかったということが証明された。

そして短い休止期間の後、自然吸気に戻った1989年から復帰、その時はホンダと同時にV10エンジンという新機軸を導入した。そして、自然吸気時代のエンジンパフォーマンスの鍵となる高回転化に不可欠なニューマチックバルブを最初に導入したのも、ターボ時代のルノーだったのだ。そしてウイリアムズ、ベネトン2チームによって、最強エンジンとなった時期もあるのだ。

ターボへの挑戦やニューマチックバルブの導入など、革新技術が実を結ぶまでには期間を要しているが、先進技術に果敢に挑戦するところがある。その後も、一時的にワークス体制でなくなった時期もあるが、活動を継続していることによるデータとノウハウの蓄積はルノーの強みになっていると考えられる。

今年もレッドブルはリカルドが1勝、そして今回マレーシアでフェルスタッペンが1勝をあげた。今後の活躍に注目したい。

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