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2017年8月8日火曜日

マツダがついに圧縮着火(CI)を2019年から導入

マツダが技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言2030」を公表した。

マツダ公式ブログ

かねてから「予混合圧縮着火(HCCI)」と呼ばれて各社で開発されていた技術で、ガソリンと空気を混合(予混合)させて、一定の圧力と温度環境下にすることで、自発的に着火をさせる仕組みだ。F-1でも2014年からのパワーユニットのレギュレーションの中で使われているのではないかという憶測もされていた。

以前のエントリー:
現代F-1パワーユニット開発競争のカギは、HCCI?
ホンダも予燃焼室をもつTJIに方向転換?(F-1)

このHCCIの難しさは、混合気が自発的に着火する環境が非常に限られていることで、今回マツダが明らかにしたマツダ独自の燃焼方式「SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition)」(火花点火制御圧縮着火)は、圧縮着火(CI)の成立範囲を拡大することで、通常のガソリンエンジンと同じ火花点火と圧縮着火(CI)のシームレスな切り替えを実現したということだが、いったどうやってシームレスな切り替えを実現しているのか、興味がつきない。

火花点火の場合、混合気の圧力と温度には限度があり、限度を越えるとノッキングという異常爆発が起こってしまう。そのために圧縮比や、ターボ等の過給エンジンであれば過給圧は制限せざるを得ない。一方圧縮着火の場合は、逆に温度と圧力を十分に高めないと、自然着火しない。だから、この二つのモードをシームレスに切り替えようとするならば、混合気の圧力と温度環境を瞬時に一定のラインまで上げたり下げたりしなければいけないはずで、そんなことができるのだろうか、というのが素朴な疑問だ。

それが何らかの方法で実現できるとすれば画期的な技術で、こういう内燃機関の新技術というのは理屈抜きでワクワクする。

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