フォーミュラE第7戦パリePrixの決勝が行われ、ポイントリーダーのルーカス・ディ・グラッシがスタートでトップに立ち、見事に優勝を決めた。
ディ・グラッシの乗るアプト・シェフラー・アウディ・スポート、今回のフランスがホームとなるルノー・e.ダムス、この2チームのマシンは、軽くバランスが良く、相変わらず好調さを見せる。ただし、現状のフォーミュラEは、パワートレーン以外は事実上ワンメイクでマシンの差は少ない。空力的ダウンフォースが小さい一方でバッテリーの重量がかさむためメカニカルグリップ主体であることと、公道コースでグリップの低い路面が多いため、他のフォーミュラレースと比べて明らかにタイヤのスリップ量が多いことも、ドライバーの技量が大きなウェイトを占める一因だと思われる。
今後マシンの開発の自由度は順次増えていくため、チーム間のマシンの格差が広がるとともにシステムが複雑化し、F-1のように分かりにくいレースになってしまうのかもしれない。いずれにせよフォーミュラEの世界は開発途上で、これから大きく変わっていくのだろう。
電気自動車の現状も、まだまだ開発途上、というより草創期に近い。アメリカのテスラ社の「テスラ・モデル3」の先行予約が世界中ですごい数になり話題になっているが、テスラについてのITmediaの記事の指摘は興味深かった。
テスラは未来のクルマか?
テスラ社の創業者イーロン・マスクは電気自動車の固定観念を壊すために、非凡なセンスを駆使して魅力的なハイパフォーマンスなEVを商品化した。それは「真面目な」電気自動車の開発とはいえず、バッテリーもモーターも「ドカ盛り」志向の電気自動車のマッスルカー、というのは言い得て妙だ。
ガソリン車のマッスルカーだと、燃費の数値が出れば明らかにエコカーとは対極のものになってしまうが、電気自動車だからこそ「マッスルカー」でも「エコ」ということになるのだ。
テスラ社のクルマづくりは、「電気自動車の負の遺産を埋める作業」であると捉えれば、未来に向けて意義のあることになるのだろうし、まだ見えない電気自動車の未来への期待は広がる。
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