今日1月18日は有名なマーチン・ルーサー・キング牧師の誕生日である。いうまでもなく、アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者で、非暴力デモという方法を貫き、ノーベル平和賞を受賞している。
手元に、キング牧師の著書のひとつ、"Where Do We Go from Here"を持っている。もうずいぶん昔、アメリカ滞在中に買って、しばらく読まないでいて、だいぶ後になってやっと一度読み通した。
基本的に論理的に書かれた文章であって、論理的でありつつ希望を失わせないために、時として苦しい論理展開になっていると感じるところもあった。
キリスト教の牧師ではあるけれど、この本は宗教的な本ではないな、と以前は思っていた。社会運動家としてアメリカ社会の問題をえぐり出した著作なのだ。しかし、この人は理論を説くだけの人ではない。実際に運動を指導した実践家であり、この本もその運動の現場からの肉声が息づいている。そういうところは、実践者だったイエス・キリストと重なるのかしれない。
おととい、NHK・Eテレの番組、「SWITCHインタビュー達人達」で、小山進(パティシエ)× 土田康彦(ベネチアンガラス作家)の対談を見た。分野が違っても、必ず経験を活かすことができる、というようなことを話していた。この道でいこう、と決めたとして、二番目に好きだったこと、三番目に好きだったことは無駄になるのではなくて、それは活かせる。そして、一番目に好きなこと、二番目、三番目に好きなことには何か共通点がある。
参考:ガラスアーティスト土田康彦の個展が開催 - パティシエ小山進のチョコレートをイメージしたガラス作品
あらゆる分野はつながっている、あるいはつなげることができる。キリスト教の牧師でありながら、当時アメリカ社会の先鋭的な問題に取り組む社会運動家として活動したキング牧師のことが、ふっと頭の中でつながった。そして、人種問題は今でもアメリカで、そして世界で最先端の社会問題であり続けている。
0 件のコメント:
コメントを投稿