学生だったころ、このジョン・スコフィールドにあこがれて同じ楽器、アイバニーズのAS-200を購入した。そのころは何度も見に行ったものだ。これは2013年のライブだが、年は取っても、とんがったフレージングは相変わらず。このフレージングを聴かせるのに、この楽器の音色がぴったりなのだ。
セミアコならギブソンのES-335というモデルが定番で、ちょっと歪ませてギャーンとしなやかに伸びてなおかつ甘いサウンドはギブソン随一のものだ。そういう音だと、フレージング云々以前にその甘いトーンに酔ってしまう。そういう音はアイバニーズではなかなか出せない。
このアイバニーズの美点としてクリーントーンがすごくきれいな一方、ちょっと歪ませるとギブソンのように甘い音にはならず、妙に神経質な音になって扱いづらい。でもそれが、とんがったジョンスコフィールドのフレージング、絶妙にアウトした音選びを聴かせるには最適なのだ。
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