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2014年12月30日火曜日

「火」を大切にして慎むこと

職場と家の年末大掃除で、普段使わない筋肉を使っただけで、とたんに筋肉痛、しかも疲れた!そんなときは温泉がいい。
ヒートショックプロテイン入浴法というのがあって、熱めの湯に浸かってしっかり体を温めるのが良いらしい。熱によるストレスを与えることによって、ヒートショックプロテインという痛んだ細胞を修復する働きのあるタンパク質が多くつくられ、免疫力が向上するという。日常的に走るようになってから、定期的に温泉に浸かるようにしている。ただ、温泉に浸かると、循環が良くなるからか、かえって筋肉痛をはっきり感じるようになることもある。

ともあれ温泉はまさしく自然の恵みだ。身近に温泉に浸かれる環境があることに感謝したい。人工的に風呂を沸かすとなると、火を使うことになる。火は人の生活になくてはならないものだ。
江戸時代の国学者・本居宣長は、「竃(かま)の火の穢れ忌々(ゆゆ)しも」(「忌々しも」は大切にして恐れ慎むべきこと)と詠んでいる。火を付ける時も、消す時も感謝の念をもって扱うべきものだということだ(―火は活ける神―)。
現代の物質文明は、石油で火を燃やすことが主体になっている。使うことが悪いというわけではないだろうが、感謝の念と慎みをもって使う必要があるのではないか。さらに「第三の火」とも言われた核の火は、主に兵器として使っている。現代文明の混迷の現われといえる。人工の火といえども、その源は結局自然の恵みなんだから。

トヨタが水素燃料電池車の開発を進めている。2017年には、燃料電池を搭載したレクサスLSが登場するとみられている。水素は宇宙で一番多い元素であり、使用時に二酸化炭素を発生せず、排出されるのは水だけ、という環境的にも大きなメリットがある。火を燃やすことも可能だが、総合熱効率に優れる燃料電池は、化学反応によって電気エネルギーを取り出す。最大の課題は水素ステーション等、水素を供給するためのインフラをどうするのか、ということだろう。しかしそういったインフラの問題を解決し、水素社会が実現するとすれば、それはむやみに火を燃やさない社会になるということでもあるのかもしれない。

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