pinterest

2014年6月22日日曜日

「むさぼらない」ことの効用

かつて狩猟民族であった我々日本人の祖先、縄文人は、弓矢を使った猟においても、オスのみを殺し、メスや仔を殺さないという抑制された狩りを行い、そのため狩猟対象となった種はほとんど絶滅せずに存続している。これは実は諸外国ではほとんど例がないことだという(「縄文の神とユダヤの神」佐治芳彦)。

その後、日本においても農耕がはじまることになるが、日本人の主食となった米は、古事記によるとニニギの命が天照皇大神様から授けられたのだという。米を与えられたおかげで日本人は飢えることがなくなった、ということは言えるのだろう。

米は、炭水化物の一種である。ずいぶん話題になった「炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学(夏井 睦)」の説によるとすれば、米すらも不必要な炭水化物に他ならない、ということになってしまうが、賛否はおくとしてもその歴史観は非常に面白い。
人類は穀物を栽培することによって、それを腹いっぱい(不必要なまでに)食べ、むさぼることの快感を覚えてしまったわけで、その快感を失うことを恐れて穀物を栽培する土地をめぐって争うようにすらなってしまったということだ。

「むさぼらない」という抑制をできるかどうかということが、一人ひとりの健康から、ひいては人類全体の福祉にまで重大な関わりをもつということが言えるのではないか。
米を食べるにしても、神様から与えられた聖なる食物と考えて、霊力を頂くつもりでありがたく頂戴すれば良いのであって、むさぼってはいけないのではないか。

0 件のコメント:

コメントを投稿