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2013年12月22日日曜日

天才アイルトン・セナの日本への期待

天才ドライバー、アイルトン・セナが在籍し、偉大な記録を残したホンダF-1チームの監督であった桜井淑敏が詩人・谷口江里也との対話という形で、セナについて語った本がある。

セナ(RiversidePress)

F-1の世界でターボチャージャーというテクノロジーがようやくそのポテンシャルを示しつつあった当時、ホンダはテレメタリー・システムと呼ばれる本格的なコンピュータ制御をはじめて導入し、新次元の強さを発揮しはじめていた。そこに大きな可能性を感じたセナは、桜井淑敏率いるホンダのエンジンとともに、偉大なF-1ドライバーとしてのキャリアを重ねるに至った。

監督とドライバーとしての関係を越えて、セナと深い信頼関係を築くに至った桜井監督は、セナのより深い想いや思想、夢といったものを誰よりも知っていたようだ。また、セナは単なるレーシングドライバーとしての意識を超えて、母国ブラジルへの想いや、さらには世界に向けての意識を持っていた。日本に対しても、パートナーであるホンダへの期待を超えて、非常な期待を持っていたことが、以下のセナ自身の言葉にあらわれている。

(以下引用)
もし、ブラジルと日本がパートナーになれたら・・・僕は真剣にそう思うんだ。いつかそうなれたらなってね。なぜなら、日本は人口が多く、教育レベルが高い。その上、技術力と経済力を持っている。日本がその経験を生かして、ブラジルを開発すれば、そこで、日本がこれまでの経験から学んだことをフルに発揮すれば、すばらしい生活の場を創造することができるだろう。それはブラジルのためだけではなく、世界中の人々のためにね。人類が求めているもの、すべてを生み出すことができるだろう。
(引用おわり)

今の日本は、その期待に果たして応えていると言えるのだろうか。

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