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2022年1月10日月曜日

イルヌール・ザカリン今シーズン限りで引退 ~ ジロ・デ・イタリア

ロシア人のクライマー、イルヌール・ザカリンが今シーズン限りでの引退を発表したようだ。ザカリンはクライマーだが、タイムトライアルも速い。ただ、下りが苦手なようで、本格的な山岳ステージ、それも登り切ってゴールというステージで真骨頂を発揮する。
ステージレース、特にツール・ド・フランスを代表とする3週間の長丁場のグランツールの山岳ステージは、人間の体力の限界領域での闘いが見られる。それがグランツール観戦のの最大の魅力だが、そういう場面で活躍できるクライマーの一人だった。

これは2017年ジロ・デ・イタリアのステージ20のラストの場面。
この年のジロはタイムトライアル・スペシャリストのトム・デュムランが中盤以降総合トップを守っていたが、最終週の連続する山岳ステージでクライマーのナイロ・キンタナが総合トップ奪取に成功し、最終ステージとなるタイムトライアルのステージ21でデュムランに総合首位を再奪取されないように、キンタナをはじめとするクライマー勢の激しいバトルが見られた。




動画の16分あたりから、上りでヴィンチェンツォ・ニバリがアタック、イルヌール・ザカリン、キンタナ等クライマー勢がついていく一方、タイムトライアル・スペシャリストのデュムランはペースをキープして徐々に遅れ始める。
18分15秒あたりから、ザカリンがアタック。
その後は、総合順位ジャンプアップ、あるいはその日のステージ優勝を狙って、クライマー勢のアタック合戦やチームを越えた協調など、グランツール終盤ならではの駆け引きが見られる。
徐々にタイム差をつけられつつあったデュムランに思わぬ助け舟があって、この年のジロ総合優勝は結局デュムランが獲得することになるが、それもグランツールの面白さだ。

動画をもう一つ。イルヌール・ザカリンの真骨頂、上りゴールの山岳ステージで見事ステージ優勝を決めた2019年のジロ・デ・イタリア、ステージ13。





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