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2020年7月8日水曜日

フェルナンド・アロンソの復帰話とクリス・フルームの移籍話

新型コロナ禍でF-1グランプリも、自転車ロードレースも一切が停止していた状況の中、F-1界と自転車ロードレース界で大物の契約にまつわるうわさが持ち上がった。元F-1ドライバー、フェルナンド・アロンソのルノーへの復帰話と、ツール・ド・フランス4勝のロードレーサー、クリス・フルームの移籍話だ。

どちらもほぼ確定であるかのような情報と、まああり得ないだろうという見解の両方が飛び交っている。

これまで2度のF-1チャンピオンを獲得しているアロンソは、今でもトップカテゴリーへの意欲を見せているのと同時に、3大レース制覇(モナコGP・ルマン24時間・インディ500マイル)という目標も持っている。かつて競争力のなさに嫌気がさしてマクラーレン・ホンダを飛び出したアロンソが、もしルノーでF-1復帰となった場合、トップコンテンダーになれる可能性はあるだろうか。
2021年は今年と同じレギュレーションで行われるので、大きな変化は見込まれない。気が早いようだが、2022年からの新規定を考えると、確かにシャシー、空力開発については全チームが振り出しに戻る形なので、ここでルノーの開発がうまくいく可能性はなくはないだろう。しかし、パワーユニットについては2022年以降も大筋は現状のハイブリッドシステムが継続することになっているので、ルノーのパワーユニットの現状を考えると、再来年以降ルノーが優位に立てるとは到底思えない。それを車体のほうで補えるかといえば、独自の空力開発の幅は現状よりかなり制限されるので、仮にルノーの空力開発がライバルチームより優れていたとしても、それでパワーユニットの不利を補えるほど大きな差になるとは考えにくいだろう。

とすれば、結果が出せそうには思えないF-1復帰よりは、3大レース制覇というもう一つの目標にフォーカスしたほうがよいのではないか。彼のドライバーとしての力量からいえば、十分にその資格はある。あと一つ残っているインディ500マイル優勝のために、インディカー挑戦に集中したほうがよいのではないだろうか。

さて、一方のクリス・フルームについては、これまでツール・ド・フランス総合優勝4回。5勝入りを果たすという目標がある。現在所属しているチームイネオスは、ツール・ド・フランスを含む3大ツール、グランツールで総合優勝を獲得するという目標を果たすためだけにつくられたような組織だが、エースに据えられる優秀な若手選手を多くそろえすぎている。ツール・ド・フランスでエースとなるのは順当にいくと去年優勝したエガン・ベルナル、ゲラント・トーマス、そしてフルームとなる。ツール終盤になって、この3人の中でフルームの総合順位が一番良ければ、チームはフルームで総合優勝を取りにいくだろうが、35歳のフルームが3人の中で一番良い位置につけるのは可能性としてはあまり高くないだろう。将来的に考えても、チーム・イネオスにはさらに多くの若手の優秀なクライマーがいて、グランツールのエースとなる人材はあふれている。
移籍先として噂されているイスラエル・スタートアップネイションは豊富な資金力を武器に優秀な選手をスカウトし、チーム力が高まっていくことが期待できる。それならば、フルームは新天地で絶対エースとして若いチームの全面的サポートを受けてツール5勝目を目指すほうが可能性がひらけるのではないだろうか。。

フェルナンド・アロンソにクリス・フルーム、どちらも今後さらなる記録を達成することに期待したい。

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