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2013年11月14日木曜日

「今」にフォーカスすること

今この瞬間にフォーカスすることが大切。
過去の失敗にこだわり、未来の心配をすることが、「今」に意識を向けることを妨げてしまう。ストレスは「思考」から生まれる。



人には適応力があるから、身体も頭も、繰り返すことによって慣れてくる。
身体も最初はきついトレーニングでも慣れてくると楽になり、効果が薄くなってくる。
頭の中も同じこと。それが良い方に働けば良いが、ほうっておくと慣れ親しんだ考え方で浮かんできたあらゆる思考を処理してしまう。しかも現実的でネガティブな、新鮮味のないいつもの思考パターンに陥ってしまう。年齢とともにワンパターンになってくる。それは当り前のことなので嘆く必要はなく、ただそれを自覚しておくことが大切なのではないか。

そこで思い出すのは、以前見つけたこの動画だ。

ジル・ボルト・テイラー「脳卒中体験を語る」






右脳と左脳は考えることが違い、いわば別の人格を持っている。

「右脳にとっては“現在”がすべてです。右脳は映像で考え、自分の体の動きから、運動感覚で学びます。情報はエネルギーの形をとって、全ての感覚システムから同時に一気に流れ込み、この現在の瞬間がどのように見え、どのように臭い、どういう味がし、どんな感触がし、どう聞こえるかが巨大なコラージュとなって現れるのです。右脳の意識を通してみると私という存在は、自分を取り巻く全てのエネルギーとつながった存在なのです。一つの家族として互いにつながっているエネルギー的存在です。」

それに対し左脳は過去の詳細にフォーカスし、未来へとつなげる。

「左脳が「私がある」といった途端、私は切り離される。私は一人の確固たる個人となり、周りのエネルギーの流れから離れ、周りの人から分離されます。」

左脳が機能を停止したとき、すべてのストレスが消え、平安で満ち足りた気分になったという。

「私達はこの世界の中でどんな人間でいたいのか、どのようにありたいのか、すべての瞬間瞬間において選ぶ力があります。今この瞬間、私は右脳の意識へと寄ることができます。そこでは私は宇宙の生命力です」

社会に生きる一人の個人として、左脳の意識に寄って生きることは必須のことであり、日常の現実の中ではそちらに埋没してしまいそうになるが、「より多くの時間を右脳にある深い内的平安の回路で生きることを選択すれば、世界にはもっと平和がひろがり、私達の地球ももっと平和な場所になると信じています。」


過去のトラウマに捉われていることは「今」の幸福を感じることを妨げるということになるだろうし、さらに飛躍していうと、岸田秀の史的唯幻論でいうように、一個人のみならず国家や民族といった集団までも、過去の不都合な経験に捉われているために、多くの国や民族が合理的でないいわば病的なふるまいをして、結果として世界の不幸な現実をまねいているともいえるのではないだろうか。

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