そもそもフォーミュラカーの空力で一番難しいのは、巨大なタイヤ4本がむき出しで回転していて、それが空気を攪乱してそれより後ろの空気流がぐちゃぐちゃになること。何も対策をしなければリヤウィングも効果を発揮できない。
そこで、フロントウィングにつけるエレメントや、サイドポッド前方のバージボード等によってぐちゃぐちゃの空気流を外側に押しやって、きれいな空気流を車体下面やリヤウィング、ディフューザー上面に送り込むようにしていた。しかし、今年2019年から、フロントウィングのエレメントが大幅に禁止されてしまったのだ。
ウィングはその前後になにもなく、きれいに空気が通過してこそ効率よく機能する。シンプルになったフロントウィングのすぐ後ろにフロントタイヤがあれば、フロントタイヤの接地部分で空気が滞留してしまうので、ウィングの効率は落ちてしまうはずだ。
レッドブルが何の手も打っていないように見えるが、どうなんだろう。
レッドブルもメルセデスも同様のもの、あるいは別の手を隠しているのではないかと思うが。
マクラーレン等の、ウィング両端の下面を持ち上げているのも、似たような発想でタイヤ接地面の前で滞留する空気に外向きの風を当てて外側に逃がそうとしているのではないだろうか?
いずれにせよ、この発展版で、例えば翼端板のタイヤ寄りの部分を極端に低くして外向きの空気流を促すようなものも出てくるのでは、というのは勝手な憶測。
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