さてマイルスは、前回書いたハードバップというスタイルから、モードジャズという新しいスタイルに移行していった。それが、1958年録音の「マイルストーンズ」、1959年の「カインド・オブ・ブルー」といった作品だ。
ところが、こうしてすでにモードジャズという新しい領域に入りはじめた後の1961年に録音された、「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」というアルバムは、なぜかほとんどハードバップ的な演奏になっているのだ。逆にいえば、マイルスのハードバップの完成形といっても良いのかもしれない。
アルバム全体が良いのだけれど、特に2曲目は美しい。
マイルスのミュート・トランペットのソロの間を粋に埋めていくウィントン・ケリーのピアノが印象的。
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