正月といえば箱根駅伝だ。今日は箱根駅伝の往路をテレビで見ていた。去年までそれほどよく見ていたわけではないからよく分からないのだが、良いランナーが多くてなかなか見応えのあるレースだった。往路優勝した青山学院大学の5区、神野大地の走りは特に印象的だった。
東京からスタートして、箱根までの往路は5人のランナーがだいたい20数キロぐらいずつタスキをつないでいく。その20キロぐらいを走るペースが、当たり前のことながら速い。私のランニングのペースの、おおざっぱにいって倍のペースである。5区の箱根の山登りの走りを見てから、自分でも走りたくなって走りに出たのだが、本当に当たり前なのだが、お話にならないほどのレベルの差だ。
私は一昨年、45歳で走りはじめたが、第一線で活躍しているランナー達に比べれば、もちろん遅いスタートということになる。それでも走ることが楽しいから走っている。もし仮に、もっと若い時に走りたいと思い立っていたとしても、走ることは苦しいことで、今の自分のように楽しいと思うことはなかったのではないかと思う。長くゆっくり走る能力は、年を取った方がむしろ良くなるということを言う人もいるが、そういう実感はある。58歳、59歳でトレイルランニングの100マイルレース「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(略称UTMB)」を2連覇したマルコ・オルモのような例もある。トライアスロン愛好者も、トップレベルは別として、アマチュアレベルでは高齢の方が案外多いらしい。もっともトライアスロンは機材にお金がかかるから、経済的に余裕のある年配者でないとなかなかできないということもあるだろうが。
アンチエイジングには適度な運動が有効だ。「脳を鍛えるには運動しかない!」という本もロングセラーになっているが、体を動かすことによって脳も鍛えられる。逆もまた真なりで、脳内ではさまざまなホルモンがつくられ、それは脳だけではなく全身に影響を及ぼしているということも読んだことがある。読書家は長寿ということや、バイリンガルは長寿というデータもあるらしい。脳と身体は相互に影響しあっているから、脳と身体の両方を鍛えることで相乗効果が生まれ、アンチエイジングにも有効ということになる。
今のジョギングの倍のペースで箱根の山を駆けのぼれ、というのはさすがに無理としても、マルコ・オルモに少しはあやかって、いくつになっても長い距離を走りながら、ある程度知的生活ができればありがたいと思っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿