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2013年12月12日木曜日

見えないものを見る ~ 崔如琢美術館

伊東市を南に下った伊豆高原にあって、しばらく閉鎖されていた美術館が、今は中国の現代水墨画家、崔如琢(さい・じょたく)美術館として生まれ変わっている。

崔如琢美術館

伝統的な中国水墨画に、現代的なテイストが加わった感じといえばいいのだろうか。かなりの大作もあり、勢いとリズム感がある。
抽象的な色合いの濃い作品も多く、見る者のイマジネーションを拡げる。「写意」といって、外形を写すのではなく、画家の精神を表現するのだという。これを観賞するには、見えないものを、鑑賞者がイメージする必要がある。東洋芸術の伝統の一つとも言えるのだろう。

こういう抽象的な芸術には昔から非常に興味がある。枯山水の庭や、西洋画ならばピカソ等はチャンスがあれば必ず見に行った。ついでに言うならばピカソは、前衛的なキュビズムの画家として有名だが、その巧みな筆遣いとデッサン力は素晴らしいものがあるのだ。一筆書きで一気に描くようなパフォーマンスを見せたこともある。
水墨画というのも、塗りたくるような油絵と違って、一気に描く筆遣いが重要だ。崔如琢の作品も、そのダイナミックかつ繊細な筆遣いが素晴らしい。


晩秋の伊豆高原より太平洋を望む


崔如琢美術館2階のレストラン「天城-Amagi-」からの眺望


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