幕末から明治維新にかけての歴史の中で、特に驚異的な奇跡だと思うのは、旧体制である江戸幕府を倒したことよりも、幕府の制度がなくなって新しい国の制度を立ち上げる時期、当然のことながら国のあらゆるところで問題が山積していたに違いない時期に、倒幕に活躍した重鎮のかなりの部分が欧米に視察に行ってしまい、残された一部の指導者達が何とか国を切り盛りしている状況で、版籍奉還、廃藩置県という、既得権益を一気になくしてしまう大改革を断行し、さらに武士という旧制度の中での軍隊を全廃し、一般市民を兵隊にしてしまうという変革を、まかりなりにも遂行してしまったことだと思う。
このあたりの事情は、司馬遼太郎の小説「翔ぶが如く」にも細かく描かれている。英雄的な人物が華麗な活躍を見せるような小説とは一味ちがうが、当時の世相の描写なども含めて、司馬遼太郎の作品の中でも出色の作品だと思う。
そして、世界史の中で日本が植民地化を回避できた要因の多くが江戸時代にあったこと、さらに当時の国際情勢の絶妙なタイミング、倒幕、維新のプロセスの中で陰に陽に重大な影響を及ぼしたイギリスの思惑など、この動画で解説されている。
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