エディー・ヴァン・ヘイレンは、アラン・ホールズワースに大いに影響を受け、ハードロックの世界で成功してから、いわば師匠にあたるホールズワースのリーダーアルバム制作に力を貸したという。この二人の貴重なセッション音源を聴くと、この組み合わせはあるいはこの両者の可能性をもっと広げられたではないかと思わせる。
エディーはハードロックの範疇を遥かにこえた高度な和声の領域に、おそらくは理論によらずにほぼ感性だけで入っていける力を持っているから、ホールズワースの音楽性と組み合わせることによって、いとも簡単に普段の領域を超えた飛翔をしている。いっぽうホールズワースは、自らの理想を常人の理解を超えたところまで追求するタイプのアーティストだが、エディーのヘヴィーなサウンドが、それを理解可能な領域に良い意味で引き戻している。一過性のセッションで終わったのはもったいない。もう二人ともこの世にはいないのだ。
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