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2015年10月25日日曜日

フォーミュラEセカンドシーズン、いよいよ開幕。メカニズムの動向に注目したい。

電気自動車のレース、フォーミュラEセカンドシーズン開幕戦が10月24日(土)に北京で開催され、元F1ドライバーのセバスチャン・ブエミ(ルノーeダムス)が優勝した。

事実上ワンメイクだった昨シーズンとは異なり、今シーズンはパワートレーンの開発が解禁されたことが大きな変化だ。

こちらの記事にくわしいが、

フォーミュラE勢力図。ツインMGUは正解?

DSヴァージンはMGU(モーター・ジェネレータ・ユニット)を2基搭載し、ギアボックスは1速という。
初代チャンピオン、ネルソン・ピケJr.を擁するネクストEV TCRもDSヴァージン同様、ツインMGU/1速ギヤボックスを採用している。 

MGU2基の仕組みについてはこちらのサイトに情報があった。

シーズン1とはずいぶん様子が違うフォーミュラEのパワートレーン

2モーターといっても、左右独立というわけではないらしいから、どういうメリットがあるのだろうか?モーター単体としての効率では、同等の出力のモーター2基とモーター1基では、1基のほうが効率が良いはずなのだが、もちろんマシン全体の効率はモーター単体での効率だけでは決まらないから、モーター2基とすることに何らかのメリットがあるのだろう。MGU2基という選択をしたチームの動向は要注目だ。

開幕戦の舞台は北京のオリンピックパーク内に設けられた全長3.439kmの特設サーキット。決勝は26周で争われた。

元F1ドライバーのヤルノ・トゥルーリが率いるトゥルーリがクルマの準備を行うことができず欠場することになり、全18台で争われることになった決勝は、3番手スタートのニック・ハイドフェルド(マヒンドラ)がターン1で2番手からスタートしたニコラ・プロスト(ルノーeダムス)をとらえ、2番手に浮上。

2周目にはプロストがブレーキングミスを犯し、ルーカス・ディ・グラッシ(ABTシェフラー・アウディ)にも順位を奪われてしまう。

3周目に女性ドライバーであるシモーナ・デ・シルベストロ(アンドレッティ)がターン2でウォールにクラッシュ。このマシンを撤去するためにイエローフラッグとなった。

5周目に入ったところでレースが再スタート。ブエミが一気に後続との差を開き始め、ハイドフェルド、ディ・グラッシ、プロストによる2番手争いが展開される。

13周目からクルマの乗り換えのためにブエミを先頭に続々とピットイン。ピットアウトでニック・ハイドフェルドの直前にニコラ・プロストが強引に出る形になってヒヤヒヤ。

2モーター1速のヴァージンのマシンは、音が明らかに違う。ギアノイズがほとんどないからなのだろうと思われる。

14周目にビルヌーブとチームアグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタがクラッシュしてまたイエローフラッグとなる。ビルヌーブは自力でコース復帰し走行を継続するが、ダ・コスタはここでリタイア。

16周目には昨シーズンの王者ネルソン・ピケJrがトラブルによりストップ。なんとか走行を再開できたピケJr.だが、これで再び最後尾に。

20周を迎えるところで、3番手を走行するニコラ・プロストのリアウイングがはずれかかっている様子がカメラに映り、これでリタイアとなった。

結局、ポールポジションからスタートしたブエミが最後までトップを独走して優勝。2位はルーカス・ディ・グラッシ、3位にはニック・ハイドフェルドが入った。

鈴木亜久里率いる日本のチームアグリは、17番グリッドからスタートしたナタナエル・ベルトンが、フォーミュラEデビューレースでトップ10に入る8位でフィニッシュ。ダ・コスタはビルヌーブとのクラッシュによりリタイア。

暫定の決勝順位は以下の通り。ギアの段数をそれぞれ記載してみた。MGUは2基のところのみ記載。

1 セバスチャン・ブエミ(ルノーeダムス)  2速
2 ルーカス・ディ・グラッシ(ABTシェフラー・アウディ)  3速
3 ニック・ハイドフェルド(マヒンドラ)  4速
4 ロイック・デュバル(ドラゴン)  4速
5 ジェローム・ダンブロシオ(ドラゴン)  4速
6 オリバー・ターベイ(ネクストEV TCR)  MGU2基、1速
7 サム・バード(DSヴァージン)  MGU2基、1速
8 ナタナエル・ベルトン(チームアグリ)  昨年型5速
9 ダニエル・アプト(ABTシェフラー・アウディ)  3速
10 ステファン・サラザン(ベンチュリ)  4速
11 ロビン・フラインス(アンドレッティ)  昨年型5速
12 ジャン-エリック・ベルニュ(DSヴァージン)  MGU2基、1速
13 ブルーノ・セナ(マヒンドラ)  4速
14 ジャック・ビルヌーブ(ベンチュリ)  4速
15 ネルソン・ピケJr(ネクストEV TCR)  MGU2基、1速
16 ニコラ・プロスト(ルノーeダムス)※リタイア  2速
17 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(チームアグリ)※リタイア  昨年型5速
18 シモーナ・デ・シルベストロ(アンドレッティ)※リタイア  昨年型5速

優勝したルノーeダムスのマシンは2速。これからギア段数は減る方向になるような気もする。

第2戦は、11月7日(土)にマレーシアのプトラジャヤで開催される。


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