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2015年1月18日日曜日

パリで2020年までにディーゼル車締め出し?

昨年暮れのニュースだが、フランス・パリの市長が2020年までに市内でのディーゼル車の運行を全面禁止にすることを目指すと発言した、という情報を見つけた。

かれこれ18年ぐらい前のことだが、フランスに一時滞在していたことがあるが、当時すでに、フランスで走りまわっている乗用車の大半がディーゼル車であることに驚いたものだった。ヨーロッパにおいては、ディーゼル車が日本のように黒煙を上げる大気汚染の元凶だというイメージは少ない。燃料となる軽油が日本で売られている軽油とは違い、硫黄分が少ないので、ディーゼルの排気が臭いという感覚はほとんどないのだ。だからフランスのドライバー達は税金が高い(これは日本も同様)ガソリンのクルマを敬遠して、効率の良いディーゼルのマニュアルミッション車(これも日本では少なくなっていた)を巧みに操っていた。ガソリン車だと買い替えの時高く売れないのでよけい敬遠される、という話もきいていた。

ディーゼル車は効率の面でいえばガソリン車よりも優れているので、二酸化炭素排出量から考えると環境性能はむしろ優れているともいえる。さらに軽油の違いもあって、ディーゼル車は日本で想像されるよりはるかにエコロジーなので、ヨーロッパでディーゼル車が主流になっているのはむしろ合理的で良いことだと思っていた。だから今回のこの話はあまり良い話ではない、と(他人事ながら)心配したのだが、強引とも思える今回の措置と同時に、自動車自体への依存を抑制する措置も並行して取られるようなので、これはむしろ好ましい話かもしれないと思い直した。
歴史的建築物が立ち並ぶパリ中心部へは自動車自体の乗り入れを制限するとともに、歩行者優先ゾーンを新設したりするらしい。電気自動車のカーシェアリング制度は2011年に既に立ち上がっているという。

パリは東京に比べると、ちょうど山手線の内側に収まってしまう程度の小さい都市だが、自動車の密度は確かに高く、大気汚染が危険水準に達していたという。排出ガスによりシビアになれば、やはりディーゼルは苦しくなる。未来の自動車は何が主流になるのか、なかなか見えてこない。しかし、自動車自体への依存度を下げていくことも大切なことだと思う。

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