pinterest

2024年7月29日月曜日

American Magic's AC75 'Patriot' | An America's Cup designer's analysis |...

テストと練習が進むアメリカスカップの各チーム艇の中でも、ひときわ美しいフォルムをもったアメリカ艇。この薄い艇体のエアロフォルムを実現するために思い切った方法を採っている。セイルのコントロール等のための油圧を生み出すサイクラーを、リカンベントのように寝そべった体勢で、しかも後ろ向きの状態でペダルを踏ませるようになっている。そのためサイクラーが生み出す力の絶対量は比較的少なくなってしまうが、そのデメリットを上回る空力上のメリットがあるという判断だろう。

単純に空気抵抗が少ないということだけではなく、セイルエリアをより低い位置まで広く取れること、それによってセイルが生み出す力の力点が低くなること。それは確実にスピードに結び付くだろうと想像できる。

一方でセイルのトリミングのための油圧が少なくなることは、レースの展開が激しくなれば、それに応じてトリミングが追い付かない、つまり理想的なセイルの形に持っていくのに時間を要してしまうことになるだろうから、不利に働く可能性も考えられる。

実際のレースでアメリカンマジックがどれだけ速さをみせられるのか、楽しみだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿