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2019年1月27日日曜日

スポーツカーのパッケージング考 コモディティー化と電動化

スポーツカーの定義とは?何をもってスポーツカーといえるのか?いろいろな意見はあるに違いないが、一つにはスポーツカーとして説得力のあるパッケージングが重要な要素だと思う。

今どきほとんどの乗用車は横置きFF、いわゆるジアコーサ式と呼ばれる、エンジンを左右どちらかに寄せて横置きにし、クランク軸と一直線上にトランスミッションを置いて、トランスミッションに隣接するデファレンシャルギアから左右の駆動輪を不等長のドライブシャフトで駆動するレイアウトになってしまっている。もちろん技術の進歩により、それで必要十分な性能をえられるからでもある。

象徴的なのがBMWの1シリーズ。小型ハッチバック車でありながらずっとFRレイアウトにこだわっていたが、ついにFF化するという。その理由が面白い。現行のF20型・1シリーズ(FR)を所有するオーナーの80%が、自分の車をFFだと思いこんでいたという調査結果が出たためだという。自分が所有する車の駆動方式やレイアウトなど関心がない。自動車が家電等と同じように、機能さえ満たせば価格が安いほうが良いという、コモディティ化が進んでいるということだろう。

そして、スポーツカーといえどもコスト競争力がなければ存続できない時代なので、FFの乗用車のジアコーザ式のパワートレーンを後ろに移してスポーツカーをつくる。ロータス、アルファロメオ4C、アルピーヌA110等・・・





今時スポーツカー専用のパワートレーン設計ができるのは、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニといったブランド力のある高級スポーツカーメーカー、あるいはそれ以上のエキゾチックカーの領域に限られてしまっている。

そういった高級スポーツカーまでジアコーサ式になってしまうだろうか。フェラーリはまさかしないだろうし、ポルシェだってそんなことをするぐらいなら電化してしまうだろうとは思うけれど。

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