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2015年9月8日火曜日

意識と無意識の領域

使っている筋肉に意識を向けるマッスルコントロールのことを昨日書いた。
一方で、意識することがマイナスに働くこともある。無意識にできていたことが、意識したとたんにできなくなる。走るときに、この筋肉を伸ばしながらこの筋肉を収縮させて、などといちいち考え出すと走ることもできなくなるだろう。しかし、必要なところは意識しないと、より良くすることができない。
これは、即興演奏の練習をしていたときに感じたジレンマでもある。手癖で弾けていたフレーズに意識を向けると、かえってスムーズでなくなる。しかし、そこに意識を向けることが本物のインプロヴィゼーションなんだと考えた。

ジュリアン・ジェインズの本「神々の沈黙」によると、人間が意識を持つようになったのは、わずか3000年程前のことらしい。それ以前の人間は右脳で「神の声」をきいていたのだという。意識を持つようになって、人は主体的に考えるようになった。意識的な部分を大きくしてきたのが人間の進化といえるのだろう。

右脳は意識とは対極のもの、無意識の領域ということになるのだろうか。右脳は考える主体ではなく、感じる主体、といえるかもしれない。でも人間にとってはこれも重要だ。なにしろ、右脳は自分自身として意識できる領域を越えた、大きな世界につながる可能性があるからだ。

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