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2015年6月14日日曜日

忘れる脳、集中する脳 ~ SWITCHインタビュー達人達 松岡修造と茂木健一郎

脳は不思議なもの。すごい力を持っている半面、おおざっぱだったり、簡単に錯覚したり、だまされたりする。自分の脳の力を少しでもよく引き出せるように、速聴をすることによって、脳の不思議さの片鱗が見えたりする。

私は主に英語で速聴をしている。朝目を覚ましてすぐ枕元のiPodで速聴をすると、それだけでその日は英語の発音が楽になる。口の回転が良くなる。少しの時間速聴をして、ランニングに出ると、すぐにほぼ全開で走れてしまう。脳が刺激されることで肉体のほうまで連動して活性化してしまうようだ。
2倍速、3倍速の英語を聴き取って理解しようと思って一生懸命集中しようとするのだが、かえって聴きとれず、理解ができない。あきらめて気を緩めると、スッと入ってくることもある。

昨夜のNHKのSWITCHインタビュー達人達は、テニスプレーヤーの松岡修造と、脳科学者の茂木健一郎の対談だった。全体的に印象深かったのは、脳の不思議さをうまく使える柔軟性を持っている二人なのではないかということ。


脳の一部が衰えることで、他の能力が開花することもある。左脳の一部が衰えることで、絵画の才能が開花した例があるという。絵画の能力はイメージ脳である右脳の働きが大きい。

意識していることでも忘れ、意識しないことでも憶えていたりする。忘れることは脳の大切な能力。人生の中で経験した細かいことまですべて憶えていて、忘れられない人の例があるらしいが、大変な苦しみだという。人の脳は細かいことを忘れることで、物事の概略をつかめる。思い出になる。忘れられない人は概略がつかめない。憶えているか、概略をつかむか、どっちかしかできない。

コンピュータが進歩して、将棋の名人と勝負ができるぐらいになってきた。しかし、羽生名人によると、コンピュータと人の思考回路は正反対で、コンピュータは進歩とともにどんどん計算量を増やす。10万手から100万手、さらには1億手へ・・・
いっぽう人間は、どんどん余計なことを考えなくなるという。


脳は「完璧」ではなく、ある意味いい加減で、限界がある。しかしそれを意識して、脳をあてにしすぎないことが、かえって脳の良いところを引き出せるのではないかというのが、全体的な感想だ。

松岡修造によると、アスリートが最高に集中し、なおかつリラックスして最高のパフォーマンスを見せる「スーパーゾーン」に入ると、時間がすごくゆっくり流れるのだという。これは多くのアスリートが同様のことを言っているのをきいたことがある。
実はこの状態と似たような疑似体験が速聴によってできるのだ(もちろん一流アスリートよりもはるかに低いレベルには違いないが)。

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