自動車というのは庶民にとっては高い買い物で、コストパフォーマンスが高くないとだめなので、そのためにはスケールメリットが重要になる。だから自動車産業は巨大な資本投資が必要なんだけど、一方で、実用性だけでは購買意欲がわかずファッション性も重要で、デザインやセンスを感じさせる要素、ブランドイメージも大事になるという、なかなか難しい産業なんだと思う。だから、世界でも自動車産業が成立している国はけっこう限定されている。多くの先進国があるヨーロッパでもイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデンぐらいだし、あと日本、アメリカ合衆国ぐらいだったのが、近年ようやく中国、韓国が台頭してきている状況だ。
そもそも開発や生産に莫大なコストがかかるので、競争が激しくなれば合従連衡は必然の流れで、ついに日産とホンダの経営統合の話が持ち上がっている。
企業風土が大きく違う日産とホンダの統合がうまくいくのか、デザイナーの視点から見ていくと、ステランティスの例などはかなり興味深いし、デザイナーの間では会社を越えた交流があるようだし、そこから商品開発面でのシナジー効果や、技術の共有がどう絡んでいくのか、なりゆきを注目したい。
0 件のコメント:
コメントを投稿