私がブラック・ミュージックに目覚めたのは、中学生のときにはじめてアース・ウィンド&ファイヤーを聴いた時。当時大ヒットしていた「レッツ・グル―ヴ」という曲をたまたまラジオで聴いて、ヴォコーダを使った斬新なサウンドとモーリス・ホワイトの切れのいいヴォーカル、なんてかっこいい音楽だ!と思ったものだ。
早速この曲が入ったアルバム「RAISE」を買って聴きまくった。ブラックミュージックを知らなかった私には斬新だったリズムとグル―ヴ、パワフルなコーラス、アースならではのストリングセクションとテクノサウンドが融合した、今聴いても良くできたアルバムだった。日本人イラストレーター長岡秀星の手によるアルバムジャケットも良かった。
アースの絶頂期は、70年代後半の「太陽神」、「黙示録」あたりと言われるし、そのあたりについては語りつくされていると思うので、今日は触れない。その絶頂期のパワーを残していたのはこの「RAISE」あたりまでだと思うが、その後の作品で例外的に良いのが、90年代初頭に出た「HERITAGE」だと思う。ハウス・サウンドやラップを取り入れながらパワー感にあふれたサウンドになっている。
タイトルチューン「HERITAGE」 黒人としての伝統を意識したメッセージ性の高い曲だ。子供たちの歌声もいい。
自分の生まれた場所に誇りを持とう
これまで生きてきた道のりを
他の誰かが侵すことは出来ないのさ
頭を高く上げて生きて行こう
文化は人々の目を通じて語り継がれてゆく
どんな人間にも降り注ぐ太陽の光があるのさ
(訳詞より)
もう一曲、「FOR THE LOVE OF YOU」
ミディアムテンポの上に乗ったM.C.ハマー(懐かしい)のラップがなかなかカッコイイと思う。
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