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2023年6月14日水曜日

ダウンフォースゼロのフォーミュラレース

 地上を走る交通手段として、自動車が登場したのは、人類の歴史の中ではたかだか百数十年程度の、ごく最近のことに過ぎない。その前の圧倒的に長い期間使われていたのは馬だ。海上を移動する手段として動力船が使われるようになったのも、人類の歴史の中では大した期間ではない。その前には自然の風の力で進む帆船が使われていた。つまり、歴史の中で圧倒的に長く使われてきた、いわば歴史を動かした交通手段は馬であり、帆船であったといえる。

この馬と帆船、現代では実用的な交通手段としてはほぼ使われなくなったが、どちらも趣味や競技、文化として残っている。

素人ドライバーが自分で運転する自動車が、今後どれぐらい実用的な移動手段として使われるのかは予測しずらいが、安全性と利便性を考えれば、いずれは自動運転のモビリティにとって代わられることになるのではないかと思われる。そのあと、手動で運転する自動車は、おそらく今の馬やセーリングヨットと同じように、純粋な趣味や競技として残っていくのではないだろうか。

雑誌auto sport 7月号に、そのような考察が載っている。純粋な競技のためのクルマを考えると、ドライバーの技量が見えやすいように、空力ダウンフォースをなくすというのは、むしろ合理的な考え方といえるかもしれない。

ダウンフォースに頼らないなら、スリップストリームをもっと使えるからその駆け引きも面白くなるだろう。



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