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2021年8月25日水曜日

フランス人が好むのは過酷なアドベンチャー・レース?

 月刊KAZI(舵)の記事によると、フランスでのアンケート調査で、単独無寄港無補給世界一周ヨットレース、ヴァンデ・グローブの知名度が世界最大の自転車ロードレース、ツールドフランスより高いという結果だったそうだ。

ヴァンデ・グローブは、フランス・ヴァンデ県のレ・サーブル=ドロンヌをスタート・ゴール地として南半球ルートを通って100日程もかけて地球を一周するという、しかもそれをたった一人で、無寄港、無補給で行う非常に過酷なレースだ。去年から今年にかけて行われた第9回大会では、日本人の白石康次郎がアジア人として初めて完走を果たして話題になった。


どうもフランス人は単独での冒険を好む傾向があるようだ。

ミニトランザットというレースもある。こちら、長さがたったの6.5メートルという小さなヨットに単独で乗り込み、フランスから出発してカリブ海の島まで大西洋を横断するという、こちらも過酷で危険なレースだ。


ヨットレースに限らず、アドベンチャー系のレースにフランス発祥のものが多い。

ツール・ド・フランスだって、元々は自転車でフランスを一周するというアドベンチャー色の強いイベントだったに違いないが、長い歴史の中でノウハウが蓄積されて今は冒険色よりはチーム戦略が重要なレースになっている。そのためなのかどうかは置いておくとして、残念ながらフランス人は1985年のベルナール・イノー以来、総合優勝から遠ざかっている。

また、モータースポーツでは耐久レースの最高峰ルマン24時間、世界一過酷なモータースポーツ競技といわれるダカールラリー、そしてトレイルランニングではアルプス最高峰モンブランをぐるっと一周する距離約170キロ、累積標高およそ10,000メートルというUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)がある。




モータースポーツはどうしてもテクノロジーの戦いという側面が強いので、歴史を重ねるにつれてチームでの戦いが重要性を増してきて、ワークスチームが参戦するようになってくる。

ヴァンデ・グローブ、ミニトランザット、UTMB(圧倒的とまではいかなくとも、フランス人の優勝が多い)といったあたりの、単独でのアドベンチャーの要素が色濃く残ったレースではフランス人が相変わらず活躍しているようだ。

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