即興演奏がジャズの重要な要素の一つだということを、いつどういうふうに認識したのか、はっきり覚えていないが、ロックやその他の音楽にもあるアドリブの、もっと高度なやつがあるだろうという期待を持って「ジャズの帝王」と呼ばれることもあるマイルス・デイビスのアルバム「スターピープル」を買ったのが、中学生のころだったか高校生のころだったか、はっきり覚えていない。
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今はまた少し違うのかもしれないが、少なくとも当時、日本のジャズファンが主に聴くのは1950年代とか、1960年代とかの古い時代のジャズだった。これがアメリカなどに行くと事情が違って、ジャズが好き、という話になると、現役ミュージシャンの名前があがる。では、マイルス・デイビスとか、ジョン・コルトレーンとか、ビル・エバンスとかはどういう呼称になるのかというと、「クラシックジャズ」ということになるらしい。
大学生になって、ジャズ系のサークルに入ったとき、新入生は生まれてはじめて買ったジャズのレコードが何かを言うことになっていて、マイルス・デイビスの「スターピープル」と言ったところ、「だめになってからのマイルスじゃん」という反応だった。
内心反発を感じつつも、とりあえず昔のマイルスを聴いてみようと、いきなり1954年録音の「ウォーキン」を聴いた。さすがに古めかしい、と正直思ったが、マイルスがミュートトランペットで演奏する3曲目以降は、味わいがあって古臭さを感じない、と思った。そこから、いわゆる「クラシックジャズ」を聴きまくる日々が始まった。
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